感激のバイラル動画・バズ映像(音楽教室 東山堂)
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本日ご紹介しますのは、昨年から今年にかけて話題になったバイラル映像です。もともとバイラルを狙って作られたものではないらしく、地方で流すコマーシャルとして作られた映像のようです。岩手県で音楽教室を展開する「東山堂」という会社のプロモーション映像です。
東山堂「披露宴」編
「音楽は、言葉を超える」。この映像をみたあとですと、特にこのキャッチコピーが頭に残りますね。この東山堂は100年以上続く老舗の企業で、音楽教室に関してはバブル崩壊後に生徒数の減少に歯止めがかからなくなった、という背景があったようです。そして、その状況を打開するべく方針を一点。音楽教室の従来のターゲットであった子どもから大人へターゲットをシフトしようと、このプロモーション映像を依頼した、というわけです。厳密に言うと、子どもの需要を捨てたわけではなく、大人というターゲットを追加した、ということのようです。地方CMによくある「安くて、そこそこのクオリティ」というのを嫌って、地方CMにしては破格の制作費をかけ、徹底的にクオリティにこだわっています。そう感じました。YouTubeだけでも320万回以上の再生回数を得るほど、様々な人に拡散されています。ちなみに、「千葉次郎の挑戦」編という動画もあり、こちらも80万回近い拡散ぶりです。
東山堂「千葉次郎の挑戦」編
どちらも、テーマは息子・娘の結婚披露宴での一幕。まじめで不器用な父親が、娘・息子を驚かすために、東山堂に通い、ピアノやサックスを練習して、当日に演奏する。父親の表情や背中や働く姿から人柄が感じられるので、なおさら涙を誘います。私も仕事柄よくサプライズビデオを作りますが、予算やスケジュールの都合上、ここまで徹底した演出はなかなかできないものです。だからこそ、心にしみる動画なんだと思いました。ちなみに、これらのキャンペーンの後、東山堂の音楽教室への問合せ数、入会者数ともに前年比200〜300%になったとのこと。コマーシャルでは「新教室オープン」「音楽教室入会募集中」というような直接的な訴求はしていない、にも関わらず、です。マーケティングコミュニケーション(広告・PR)としての成功だけでなく、事業(経営)としての成功にもきちんと寄与したかたちで、このケーススタディからは日本全国の中小企業が学ぶことがありそうですね。
バイラル映像・バズ動画って言葉知ってますか?
「バイラル映像・バズ動画」って聞いたことがありますか。上記で紹介したような映像・動画。これが「バイラル映像」といわれるものです。「バイラル映像・バズ動画」とは、要するにインターネット上の口コミ(ブログ、SNS、BBSなど)で話題となることを目論んで制作され、ネット配信されるコマーシャル風映像のことです。ブログ・SNSといった個人対個人のメディアを通じて商品やサービスやブランドの魅力が口コミ的に広まってゆく様は、マーケティングという観点から見た場合、「コストパフォーマンスが高い宣伝活動」と言われることもあるようです。なぜならば、本来ならば企業側が費用を負担して行うはずの広報活動を消費者たち自身が肩代わりして行ってくれている、という側面が見込まれるからです。
この映像は「感動・感激」切り口で話題になっていると思いますが、バイラル映像は、いずれの動画も「人の心を強く動かす驚きや感動」がある。そして「共感」が出来る。「笑える」「腹が立つ」などなど、そんな内容を含んだ動画となります。心や琴線に触れることで、人は思わず他人に教えたくなる。視聴者がこれらの行動をすると、非視聴者の目に触れる機会が増え、動画視聴が加速する好スパイラルがうまれ、いわゆるバイラル(拡散)している状態になります。しかし、このバイラルを考え、作り出し、狙い通りにするのは、相当な技ですね。ちなみに、この手のバイラル動画はブランドの認知度や好感度をあげることにむいている一方で、商品やサービスについて詳しく説明し行動を促すような、ストレートに情報を伝えるという用途には向いていないです。
皆さんも、気づかないだけで日々Facebookなどで、このバイラル動画に触れていることは間違いありません。私も最近、仕事の休み時間や空き時間に、面白く、刺激的で、驚きのあるバイラル映像鑑賞にはまっています。参考にすることだらけで、勉強にもなります。